ウルトラでライダーを目指す日々

にわか特撮オタクのぼやき。

なぜ彼はドライブの映画にイマイチ乗れなかったのか? 『劇場版 仮面ライダードライブ surprise future 同時上映 手裏剣戦隊ニンニンジャー THE MOVIE 恐竜殿さまアッパレ忍法帖!』を観て 注意!ネタバレアリ!

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どーも、ウルトライダー( @315a753 )です。

さてブログの記事の記念すべき一発目はこの内容を取り上げたいと思う。

さて、いきなり記事のタイトルにもなっているが(長いの気はするな!) 私は今年のライダーの夏映画に乗れなかった。


しかしネットやTwitterでの評価は高く「最高傑作だ!」と褒める人や「もう5回も見た!」という声も多い。


だが、私はこの波に乗ることはできなかった。何故なのか?

ここからは  ネタバレあり   語るのでまだ気になる方は戻っていただきたい。

また映画を観たこと前提で話すので出来れば映画を観てから読んでいただけると嬉しいです。

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それでは何故 私がこの作品に乗れなかったのかを紐解いていきたいです。

今作は言うならば「未来をかけた戦い」というのはある意味ヒーロー映画によくみるものである。

最悪の未来を変えるために主人公が仲間と共に奮闘して未来からの脅威を退けて自分たちの進むべき未来を掴み取るといった話だ。


しかし今作のそれにはもう一つ大きな要素がある。


それは今まで味方であったものが実は敵である。そう仮面ライダーになったキッカケでもアリ変身アイテムが敵だったのだ!

それこそ テレビシリーズを追いかけてるものからすれば「物語の根底を覆す大事件」なのである。


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これは映画として最高のキャッチコピーでもあり物語も最悪の未来からの侵略者という未来をかけたバトルでスケールも申し分ない。

我々も「気になる!」といって考察はもちろんのことワクワクして劇場に行くことだろう。(現に私がそうだった)

ここまでは良かったのだが私の中ではハードルが上がっていたのもあるだろうが気になることが多すぎた。




まず、この映画は 『映画だけでは完結できない』作りになっていること。



言ってしまえばベルトさんが暴走した理由は結局劇中では特に語られず「偽 泊 エイジのせいだ!」という扱いになっている。しかし、観た人全員が思うがベルトさんはエイジが細工する前からおかしかったのだ。


おそらく40話で蛮野に仕掛けられた黒いチップが原因なのだろうがそのことは劇中で誰も触れておらず ベルトさんも未来世界での人間態(グラサンをかけたやつ)であったり何故悪の側にいたのかの明確な説明がなされなかった。

おそらくこの辺りの謎は今後のテレビシリーズで明らかになるのかもしれない。(てかされなきゃ困るぞ!)


だがそれではこの「surprise future」はお金を出してただ伏線を 観ただけなのだ!!


映画としてずっーと振りまいてきたベルトさんの謎は結局謎のまま終わってしまうのだ!

一作の映画としてこれはいただけないだろう。


f:id:ak555134:20150813015210j:plainお前誰だよ!




そしてこの映画の駄目ポイントの二つ目に挙げられるのは「スケールの小ささだろう。」


今作はドライブと未来からの敵による未来の争奪戦でもある。

また今作では泊 進之介が全国指名手配されるという要素もそこに絡んで「世界を救おうとしてるのに勘違いで味方からも追われてしまう絶体絶命の主人公」という主人公がとことん不利な状況に追い込まれてしまうのだ。

その中で逃げ惑いながらも自分の正義を進んでいくカッコイイ主人公を観れると思っていました。

しかし、ここである問題が起きてしまった。


それは 背景である。


進之介が逃げ惑う場面はほとんど駐車場。

戦う場面の背景はほとんど変わりばえがほとんどしない工場の外。

霧子をはじめとする特上課は基本みんな一緒に部屋に籠りっきりでほぼ全員棒立ちでしかない。

(これに関しては特上課が監視下にあるからなのかもしれないがその割には道路封鎖の手伝いをしていったり結構外に出てるがそこでは基本的にストーリーに絡まずほとんどがただの 「主人公を味方してくれるモブキャラ」 同然ではないか)

これらのことから未来をかけたバトルがこじんまりとしたとこで行われているのだ。

規模が大きくしたいのか小さくしたいのかが結局わからなかった。

確かに撮影スケジュールや金銭面での問題もあるだろう。

が、あくまでお金を払って見に行っているので 出来るだけそれを感じさせないようにして欲しいところです。

f:id:ak555134:20150813015036j:plainなんかデシャヴな気が……



またライダーの小道具。つまりはキーアイテムたちにも文句がある。


例えば唐突に出てくるトライドロンキーもその一つだ。

そのようなものがあるなら何故劇中で一度も使わないのか?後付けなのはわかるがせめて直前のテレビシリーズで存在を見せることくらいはできるはずだろう。


ドライブのバックアップキーというなら壊れたドライブドライバーの中から出てくるなどやり方は色々あったんじゃなかろうか?

f:id:ak555134:20150813014844j:plainこの中から出てくりゃいいのに



またトライドロンキーをマッハドライバーに刺すと超デッドヒートになるわけだがその力はかなり弱いものであるという。どれくらいなのか?

超デッドヒートはたった一発のパンチでロイミュード倒せるほどの力しかない。

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………………………。




強いじゃん!?


観てて本当に「えっ?」ってなったよ。

あんだけみんなが弱い弱い言ってたくせに(言い方が悪いのはわかるが)ワンパンで倒してしまうのだから。


普通なら

変身したのはいいが全く勝てない→投げ飛ばされて道路に出ると後ろからは警察が!もうおしまいだ→しかし、警察のみんなは俺を応援してくれる!→この想いに答えるぜ!→敵撃破


この流れだろうよ!!

すでに一体敵を倒しているので全然危機感が伝わってこないのである。

というか意味はわかるが 超デッドヒートって名前なら デッドヒートの上位互換だろ普通!!

なんでパワーダウンしてるんだよ!超デッドヒートにデッドヒートの要素そもそもないじゃないか!

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(あと、なんでバックアップを、車の鍵に入れて更にそれがマッハドライバーに刺さるように設計されてるのは突っ込んではいけないのだろうか…)


また未来のドライブにも疑問がある。

未来ではドライブは負けてベルトさんも敵にまわる。それはわかる。

じゃあ泊 エイジが使ってたドライバーとそのシフトカーさらにはネクストトライドロンは誰が作ったの??

という疑問が残る。

また、今作のクライマックスのシフトネクストを手に入れてシフトスペシャルに改造するところとベルトさんが復活するあたりの行程はわかる。

わかるんだよ?そこまでのロジックは。

だけど、それを行うための材料が「敵が投げ捨てたベルト」ってどうなのさ!

そもそも投げたアイテムって伏線でもなんでもないと思うんだが

せめてダークドライブから無理やりベルトを外させるとかすればいいのになんで捨てたものを拾うようになっちゃったのか……

(またベルトさんを復活させるのはいいがあくまでバックアップでしかないから1年間闘ったベルトさんはもういないわけでは……)



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他にもプロトトライドロンの存在そのものやボロボロになったチェイスがどうなったかやネクストトライドロンは今どこに?投げ捨てたシグナルチェイスは?偽物の泊 エイジの行動目的は結局なんだったのか?などなど物語にアラが多すぎる。

また指名手配などのすでに作中で使われたテーマをもう一度やるのもどうかと思う。


しかし、ストーリーの切り口やバトルシーンは王道で熱い仮面ライダーであり。

タイプスペシャルというこの映画ならではの存在やドライブだからこそできるカーアクションなどは見応え十分であった。

だが、私にとってはそれを全て消してしまうほどの物語のアラが多すぎた。


以上が私がこの映画にイマイチ乗れなかった事件の真相だ。




あっ!そうそう。ニンニンジャーの映画の方ですがアクションシーン、ロボ戦共に大満足でした!

スーパー戦隊のアクションの、スピード感はやっぱりいいね!

……ごめんなさいスーパー戦隊 の夏映画はこれで許してください。


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以上が夏のライダー映画の感想である。